*本ページはプロモーションが含まれています。
はじめに
アメリカを象徴する自由の女神像、そしてカウントダウンで有名なタイムズ・スクエアのあるニューヨーク・マンハッタン。
一度は訪れてみたい世界的な都市です。
これから訪れたい人も、既に訪れた人も、これを読めば、世界遺産・自由の女神像と、NYマンハッタンについての理解が深まり、旅が一層充実します。
実際のニューヨークの旅行経験を踏まえ、世界遺産・自由の女神像と、NYマンハッタンの魅力に迫ります。
✔︎ フランスの世界遺産登録物件にも関わる二人の建築家とは?
✔︎ 多彩な魅力に溢れるニューヨーク・マンハッタン島とは?
■自由の女神像の概要
自由の女神像(Statue of Liberty)は、ニューヨークのマンハッタン島南西の海上、リバティ島にある。
正式名称は「世界を照らす自由 (Liberty Enlightening the World)」 。
1776年のアメリカ合衆国独立から100周年を記念して、独立運動を支援したフランス人の募金によって贈呈され1886年に完成した。
19世紀の鉄鋼技術の最高傑作。
台座部分も含めた高さは93メートル、総重量は225トン。
右手には9メートルの純金張りの炎が印象的なたいまつを、左手には「1776年7月4日」と刻印された記された独立宣言の銘板を持っている。
その足は鎖を踏みつけており、奴隷制や専制政治といった抑圧からの自由を象徴している。
女神の冠もまた、七つの突起が、七つの大陸と七つの海に自由が広がることを象徴しているという。
台座部分はアメリカの移民の歴史を展示する博物館、王冠部分の展望台となっている。
現在は安全を考慮して禁止されているが、1916年以前、たいまつ部分のバルコニーまで登ることができたという。
■登録基準
(i) 人間の創造的才能を表す傑作である。
(ⅵ) 顕著な普遍的価値を有する出来事(行事)、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作 品と直接または実質的関連がある(この基準は他の基準とあわせて用いられることが望ましい)。
■自由の女神像の歴史
女神像の始まり
自由の女神像の成り立ちは、フランスの法学者で政治家のエドゥアール・ド・ラブライエ(1811〜1883年)が、南北戦争(1861〜1865年。黒人奴隷を使用して自由貿易を主張する南部と、国内市場の統一、保護貿易を主張する北部との対立。)後の混乱の最中にあるアメリカに対し、アメリカ合衆国独立の100周年を祝うため、モニュメント建設を提案し、寄付の募集を呼びかけたことにはじまった。
ラブライエは、黒人奴隷解放をフランス啓蒙思想(フランス革命の理念)と結びつけようとしていたという。
当時のフランスは、帝政を敷くナポレオン3世(1808〜1873年)が、普仏戦争(1870~1871年、ドイツ統一をめざすプロイセンとフランスとの間で行われた戦争。)で失脚するという変革期にあった。
女神像の設計
女神像の設計は、1874年にフランス・コルマール出身の彫刻家フレデリック・バルトルディ(1834〜1904年)に依頼された。
パリのリュクサンブール庭園には、バルトルディが最初に造った女神像のモデルが残っている。
デザインは、ウジェーヌ・ドラクロワ『民衆を導く自由の女神』とバルトルディの母親をモデルにしたものだという。
構造設計には、パリのノートル・ダム大聖堂の修復に関わったヴィオレ・ル・デュク(1814〜1879年。中世ゴシック建築の合理的解釈をし、古建築の修復に関わる。)が任される。
だが、完成前の1879年に亡くなってしまう。
そこで、パリのエッフェル塔(1889年3月竣工)で知られることとなるギュスターヴ・エッフェル(1832〜1923年)が構造設計を担う。
リバティ島は海辺のため風が強く、銅板に覆われた女神像も100トン以上の重量があることから、その強度が当初より課題だった。
そこでエッフェルは、鋼鉄製の骨組みを女神象の中に組み込んで強度確保を行った。
当時としては画期的な方法であった。
女神像は、1884年パリで仮組み完成され、214個に分解されフランス海軍軍用輸送船イゼール号でアメリカに運ばれた。
女神像の台座
一方、台座部分はアメリカで造られている。
建設資金は「ニューヨーク・ワールド」紙社主ジョーゼフ・ピューリツァー(1847〜1911年。新聞出版者およびジャーナリスト。ピューリツァー賞は彼にちなんで設立。)が資金集めのキャンペーンを行い、アメリカ国民の寄付によってまかなわれた。
台座設計は、アメリカのリチャード・モリス・ハント(1827〜1895年。のちにメトロポリタン美術館のエントランスファサードと大ホールを設計。)が担当した。
女神像の完成
1886年10月28日に除幕式が行われた。
グロバー・クリーブランド大統領(1837〜1908年。アメリカ合衆国第22代及び第24代大統領)をはじめ100万人以上の観衆が集まり、顔にかけられたフランス国旗を製作者のバルトルディが除幕した。
なお、像が置かれることになったリバティ島(当時はベドロー島)の庭園設計は、ペイリーパークの設計で知られるランドスケープアーキテクトのロバート・ザイオン(1921〜2000年)が担当した。
エリス島の移民局と女神像
自由の女神像があるリバティ島から926メートル北にエリス島がある。
1892年、この島に移民局が設けられた。
以来1954年までの約60年間にわたり、1200万人の移民がアメリカに上陸した。
これは現在のアメリカ国民の1/3の祖先が、エリス島からの入国に相当するという。
現在はエリスアイランド移民博物館がある。
世界中から1200万人もの人々が、エリス島から新天地アメリカへの入国を目指した。
アメリカへの入国を目指す人々は、エリス島の移民局審査にパスしなければならず、漏れなく自由の女神像の前を通り過ぎていった。
「人種のるつぼ」「移民の国」と呼ばれるに至るアメリカの歴史には、自由の女神像との密接な関係があったことがわかる。
世界遺産に認定されている自由の女神像の他にも、ニューヨークの中心マンハッタンには、多彩な魅力がある。
ウォール街を中心とした金融、メトロポリタン美術館をはじめとした美術・文化、タイムズスクエア周辺のブロードウェイの舞台・音楽芸術、エンパイアーステートビルなどの高層建築、国連本部などの国際機関などさまざま。
そこで、マンハッタンの歴史と多彩な魅力を振り返ってみたい。
■ニューヨーク・マンハッタンの歴史
1500-1600年代
◉1524年、イタリア人探検家ジョバンニ・ダ・ヴェラッツァーノ(1485年頃〜1528年頃)が、ニューヨーク港周辺に到達し、ロングアイランドとスタテンアイランドを発見。
◉1609年、ネーデルラントの要請で、ヘンリー・ハドソン(1560年頃〜1611年頃)がニューヨーク湾やハドソン川を探検。マンハッタン島を発見。ネーデルラントの入植が進む。
◉1625年、オランダ領「ニューアムステルダム」と命名される。
◉1626年、オランダ西インド会社のピーターミニュイットが、マンハッタン島を先住民から安価に購入したとされる。
◉1664年、ヨーク公ジェームズ(1633〜1701年。後のジェームズ2世。イングランド国王チャールズ2世の弟)が第二次英蘭戦争に勝利し英領となる。
◉1665年、現在の市名「ニューヨーク」に改名。
◉1697年、トリニティ教会が建てられる(現在の建物は1846年の3代目)。
1700年代
◉1776年、アメリカ独立宣言。独立戦争(1775〜83年)の舞台となり、ニューヨークはイギリス軍に占領された。
◉1785年、ニューヨークが首都となる。
◉1789年、ニューヨークでジョージ・ワシントン(1732〜1799年)が初代大統領に就任。
◉1792年、すずかけ協定 (Buttonwood Agreement) によりニューヨーク証券取引所が設立。
1800年代
◉1811年、都市計画「1811年委員会計画(グリッドプラン)」を策定。地形や旧道に関係なくグリッド状の街区が形成されることとなる。
◉1861年、南北戦争開始(〜65年)
◉1869年、アメリカ自然史博物館設立。動植物、鉱物など自然科学・博物学に関わる多数の標本・資料を所蔵・公開。
◉1870年、メトロポリタン美術館が開館。現在では絵画・彫刻・写真・工芸品ほか家具・楽器・装飾品など300万点の美術品を所蔵する世界最大級の美術館。
◉1876年、セントラルパークが完成。
◉1883年、ブルックリン橋が完成。
◉1886年、フランスより自由の女神像が贈呈。
◉1892年、エリス島に入国審査所が設けられる。
◉1898年、ニューヨーク市が、イーストブロンクス、ブルックリン、クイーンズ、スタテンアイランドを吸収し現在と同じ市域に広がる(シティ・オブ・グレーター)。
1900年代
◉1902年、フラットアイアンビルディング完成。高さ87m22階建て。現存するニューヨークのビルでは最も古い歴史を持つ。
◉1904年、ニューヨーク市地下鉄の最初の路線がマンハッタン島を南北に開通。ニューヨークタイムズ本社屋がロンガーエーカースクエアに完成し、「タイムズ・スクエア」と呼ばれる。
◉1910年、ペンシルヴェ二ア駅(ペンステーション)完成
◉1913年、グランド・セントラル駅完成
◉1929年、ニューヨーク株式市場(ウォール街)で株価が大暴落したことに端を発した世界恐慌。ニューヨーク近代美術館(MOMA)が開館。
◉1930年、クライスラー・ビルディングが完成。
◉1931年、エンパイア・ステート・ビルディングが完成。高さ約380m102階建てで1973年まで世界最高の高さであった。アール・デコ建築を取り入れた高層建築が広がり摩天楼が形成された。
◉1947年、国連本部が置かれる。
2000年代
◉2001年、アメリカ同時多発テロ事件により世界貿易センタービルの両棟が破壊された(9月11日)。
ニューヨーク・マンハッタンの歴史は、日本で言えば江戸時代以降がほとんどで、その歴史は短い。
だが、この短期間の間に育まれた文化の数々は、質の点で世界最高峰のものばかりだと気が付く。
■旅行予約
旅に行けるときに行かないと、後々後悔することは、『死ぬ瞬間の5つの後悔』に記されています。
そして、一度旅立ってしまえば、その後の人生で「思い出の配当」(『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』より)を、受け取り続けることができます。
人生は有限です。限りある人生を豊かに、楽しく生きましょう!
海外旅行
【クラブツーリズム】
ハイキング・美食・ひとり旅などテーマ別人気ツアーが満載です。「ロイヤル・グランステージ」
でワンランク上の海外の旅も楽しめます。
【旅工房】
海外航空券を自身で手配できます。
【HIS】
海外旅行の老舗による海外ツアーです。国内もあります。
【Expedia Japan】
世界的な旅行予約のエクスペディアです。
国内旅行
【楽天トラベル】
日本最大級の旅行サイト。マリオットグループとの提携も話題になりました。「楽天プレミアムカード」があれば、相性が抜群のためポイントが貯まりやすい上に、ラウンジ利用や旅行保険などが充実!
【J-TRIP(ジェイトリップ)】
沖縄・九州・北海道旅行なら、JALで行く格安旅行J-TRIPがおすすめです。
【日本旅行】
国内ツアー、海外ツアーともに充実しています。
【じゃらん】
有名温泉から穴場まで温泉旅館・ホテル5,000件以上が予約OKです!
【JTB】
「JR・航空券+宿泊」で、自分だけのツアーがつくれる組み立て旅行です。
アクティビティ・レンタルなど
【asoview!(アソビュー)】
日本最大級のレジャー総合情報サイトです。さまざまな旅の体験ができます。
【アソビュー!ギフト】
旅の体験であるアクティビティをプレゼントできます。
【STAY JAPAN】
日本の民泊、農泊の体験ができます。
【DMM.comレンタル】
ハイブランド・スーツケースやAV機器、WiFi、衣装まで低価格にレンタルできます。
旅行者向けクレジットカード
【エポスカード】
年会費永年「無料」で、「海外旅行傷害保険が自動付帯する」とてもお得なクレジットカード。利用実績に応じてランクアップを狙えるなど、旅行だけでなく普段使いにも使用できる必携カードです。
■参考文献・ご当地グッズなど
▲世界遺産検定の1級以上を目指す人のテキスト。網羅性が高く眺めるだけでも楽しめ、世界遺産から多くを学べる必携本です!
▲一家に1セットあるべきと考えてますが、旅行先の周辺世界遺産を調べるのにも便利です。
▲世界と日本の建築の歴史がヴィジュアル付きで概観できるのでパラパラめくるだけでも面白い。
▲少々古い書籍ですが、写真が豊富で内容はしっかりしています。
▲1776年の独立宣言から始まった民主主義の理念を具体現化させた最初の国の物語です。日本人の歴史家によるものです。
▲イェール大学出版による500年間のアメリカ史。トランプ大統領選出までのアメリカの状況が示唆されています。小説のように読めておすすめです。
▲1492年から2006年までの歴史の上巻。上下巻に分かれているが分量はそこまでありません。
▲著者はボストン大学政治学科名誉教授ハワードジンが10代に向けて描いたアメリカ史。最近よく話題となる格差問題は当初から存在していることがわかります。
▲英語の勉強とアメリカ史を同時に学べます。比較的に読みやすく特に学生さんにおすすめです。
▲ニューヨークの有名な建築を網羅している建築好き必携の一冊です。カラー版があると嬉しい。
▲比較的最近出版されたメトロポリタン美術館特集です。日本では考えられなくらい大きな美術館の魅力が詰まっています。
▲メトロポリタン美術館公式ガイドブック。現地で手に入りますが分厚く重いのでネット注文した方が楽でしょう。美術館も巨大ですが美術書も重厚です。手に入れたい一品ですが希少になってきているようです。
▲ハイラインという廃線を活用した都市再生と住民の物語が写真とともに紹介されています。
▲地球の歩き方の最新版が登場。感染対策情報も含まれます。
■実際に訪れてみて・・・
マンハッタンでの観光は、美術館などの施設を多く回るときに利用できるニューヨークシティパスが便利でした。
列に並ばずに入れるので旅行時間の節約にもなりまし、滞在期間に合わせて購入できます。
そして、最初にぜひ訪れてほしいのは、トップ・オブ・ザ・ロック(ロックフェラー センターの最上階の展望台)。
マンハッタン島を高所から全景を見渡すことができ、各名所の位置や次の目的地がわかります。
また、ニューヨーク・マンハッタンの摩天楼ビルの数々は、飽きずに見入ってしまいます。
(ただし、冬はとても寒いので防寒対策をしていきましょう。)
ニューヨークのケネディ国際空港からマンハッタン島まで鉄道で移動し、マンハッタン島内は地下鉄や配車サービスで移動します。
自由の女神像があるリバティ島へは、マンハッタン南部のバッテリーパークからフェリーを使いました (フェリー予約はこちらをどうぞ。)。
食事で気軽に入店して利用しやすいのがデリ。
セルフでよそったものを計り売りするシステムです。
現在は特にですが、もともとニューヨークの物価は日本と比べるとかなり高いです。
そこで食材やお土産に利用しやすいのが、Trader Joe'sです。
アメリカのスーパーマーケットで、バラマキ用のお土産などを購入しました。
そのほかに、セントラルパークのような定番の公園がある一方で、高架鉄道跡地を活用した公園ハイラインの取組がユニークです。
ハイラインは、全長2.3kmのニューヨーク市にある線形公園。
廃止されたウエストサイド線というニューヨーク・セントラル鉄道支線の高架部分に建設され、2009年に開園。
多くの来場者があることから、不動産価値を高めているそうです。
今回は、世界遺産・自由の女神像と、ニューヨーク・マンハッタンの魅力に迫りました。
この多彩な魅力が、多くの旅行者を、自由の女神像を含めたニューヨーク・マンハッタンに引き寄せるのでしょう。
これでニューヨークを訪れても基本的な部分は抑えられているはず。
学んでから旅をすると、より一層、旅が楽しくなります。
自由の女神像とマンハッタンを訪れてみてはいかがでしょう。
2022年9月17日の日本経済新聞夕刊によると、
「米ニューヨーク市の劇場街ブロードウェーで上演されている名作ミュージカル「オペラ座の怪人」が2023年2月18日に閉幕することが16日、わかった。」
「ブロードウェーで最も長く(1988年から)約35年にわたって上演されたが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)にともなう観光客減少のあおりを受け、閉幕することとなった。
」
これからブロードウェイに観光客が戻るだろうと思っていた矢先でしたので、大変残念です(「オペラ座の怪人」を上演するMajestic Theatre)。